こんにちは!

老後破産回避コンサルタントFPの横山延男です。

 

最近、近所にどんどん新しい住宅が建築され分譲されているのをみます。

分譲されるそばからどんどん売れていくので日本の景気環境が改善されていることの表れなのかもしれませんね。

しかし、その一方で「住宅ローン破綻者」が増えているのをご存知ですか?

今回はこれについて考えてみましょう。

安易な住宅ローンは命取り

分譲している家の前を通ると、

「毎月の返済は○○円台!頭金ゼロ!ボーナス払いゼロ!住宅ローンはお任せください!」

というような垂れ幕や看板が掲示されています。

これを見るたびに、「いまだにこんなことを言っているのか」と暗い気持ちになります。

新築の家の値段は安くても3千万円から4千万円ほどするでしょう。

確かにお金を借り入れる方法はいくらでもありますから、あまり収入が多くなくても借り入れることはできるでしょう。

しかし、頭金なしにこれらのお金を借り入れるということがどれだけ恐ろしいことか理解していない人が多すぎます。

業者に煽られて安易な住宅ローンを組むことであなたの人生が崩壊へと向かうことがあることを認識しなければなりません。

安易な住宅ローンは命取りとなります。

借りられる額と返せる額は違う

よく、「私はいくら借りられるのでしょう?」とご相談を受けることがあります。

ある意味、借りようと思えばかなりの額を借り入れることが可能です。

ただ、それが返せる額かどうかは話が別になります。

業者は売ればいいだけですから、売った後、あなたが自己破産しようが、その結果マイホームが競売にかけられようが知ったことではないのです。

だからこそ、平気でキャパを超えている借入れをおこさせる業者も多くいることを知っておきましょう。

あくまでも、あなたが知らなければならないことは「いくらなら返せるか」という点です。

収入合算はしない

住宅ローンを多く借りるテクニックとして、「収入合算」が有効と目にします。

収入合算とは、申込本人の収入に配偶者などの収入を加えることで希望額の借入額を導き出すというものです。

申込本人の収入のみでは希望額の借入が難しい場合に、配偶者(妻)などに収入がある場合に用いられます。

ただ、よく考えなければならないのは「申込本人の収入のみでは返済が安全ではない」と捉えられているのがベースにあるわけです。

そこに配偶者などの収入を加えるということは、本人の身の丈以上の借入を起こしているということなのです。

収入合算をした配偶者などは仕事を辞めることなく働き続けますか?

もし、お子様をもうけることで仕事を辞めることになった場合、以後の支払は問題なく続けられるでしょうか?考えてみてください。

昔とは社会の仕組みは変わっている

現代において、社会の仕組みは大きく変化をしています。

高度成長期やバブルのころのような、終身雇用制や年功序列型賃金制度といったような仕組みは崩壊しています。

私が若いころは、とにかく受験戦争を勝ち抜き良い大学に入ることで、良い会社に入ることができ、良い会社に入ることで定年まで右肩上がりで給料も増え、多額の定年退職金を貰えることができる・・・。

そのようなライフプランが描けていれば、何千万円もの借入れを起こし30年以上の時間をかけて返済をしていくことも理にかなっている面もあるでしょう。

しかし、先に述べたように社会や雇用の仕組みが変化している中で、そのような長期に渡る多額の借入を持つことは、「リスク」がかなり大きいのは理解できることでしょう。

さらに現代は人の生き方も多様化しています。転職をされる方や、離婚などのライフプランの変更も多い時代です。

長期の住宅ローンを組み家を所有することは、転職や転勤、離婚などのライフプランの転機に対応することが非常に困難です。

夢のマイホーム。まさに多くの方にとって家を所有することは大きな夢です。

家を購入することは問題ありませんが、大事なのは気軽に購入を決断しすぎていないか?多くのリスクについてきちんt考慮しているか?ということなのです。

まとめ

家は購入を決めてから失敗した、では通りません。

経済的な破綻を招かないためにも、家族を不幸にしないためにも堅実な計画が必要であることを認識しましょう。

そのためには、ご自身およびご家庭のライフプランを明確にしていくことです。
マイホームだけではなく、子供の教育費や今後の老後を生きていく生活費や、介護に万が一なることも考えていかなければいけないのです。

その上で、しっかりとした資金計画を構築し行き当たりばったりな生き方をやめること。

家を購入することはそれからでも遅くはありませんよ。