こんにちは!

老後破産回避コンサルタントFPの横山です。

 

数年前に、小学生による歩行者女性への自転車事故で高額賠償命令が出されました。

それに伴い、自転車保険の加入義務化が全国に広がっていることをご存知ですか?

今回は、これについて考えてみましょう。

高額賠償責任の可能性も

平成20年に、小学生が運転する自転車と歩行者の女性との衝突事故がありました。
女性は転倒時に頭を強打、一命はとりとめたものの重い障害が残ってしまったそうです。

裁判所では、事故の原因は小学生の前方不注視と認定。母親に9,521万円の賠償を命じました。

9,521万円。とてつもない金額です。

自転車は、私たちが気軽に利用できる移動手段としてとても便利です。

しかし、ひとたびスピードがのった状態で歩行者と衝突すれば、簡単に死に追いやることもできる凶器でもあるのです。

当時、この事故のニュースで知り、改めて自転車の怖さを認識したことを覚えています。

自転車事故は減ってがいるが

警視庁の調べによれば、自転車が関連する事故件数は減っています。

しかし、死亡事故に関してはほぼ横ばいであり、高額賠償となるケースも見受けられるようです。

これは、事故の内容自体が重篤なものが増えているということが言えるでしょう。

例えば、平成27年に起きた事故では、イヤホンをして自転車走行していた加害者が横断歩道を横断中の女性にぶつかり死亡させた事故がありました。

イヤホンをしていれば音が聞こえづらく歩行者や車に気が付くのが遅れます。

スマホをしながらという人もよく見ますが、これは論外です。

私もスマホをしながらかなりのスピードで走ってくる自転車に正面からぶつけられそうになった経験があり、その時は非常に大きな恐怖を感じたことを覚えています。

もし、あの時事故に繋がっていたら、軽傷ではとても済まされなかったと思います。

自転車保険の加入義務付けが広がる

このような高額賠償事故が増えてきたことをうけ、自治体では自転車利用者に対し自転車保険への加入を義務付けが広がっています。

兵庫県を筆頭に、大阪、滋賀、鹿児島など、そしてこの4月から埼玉や京都などで義務化がスタートします。

私の子どもの高校でも、自転車を利用する生徒には自転車保険への加入を証明する書面を提出することを求められています。

自転車保険とは?

自転車保険とは、賠償責任保険と自転車による自身の傷害に対する補償を組み合わせた保険で、損害保険などで販売されています。

主目的となるのが賠償責任保険。

賠償責任保険とは、国内における日常生活上で、他人の身体や財物に損害を与え法律上の損害賠償責任を負った場合に、補償をするものです。

日常生活上の賠償事故ですから、自転車保険とは言っていますが、自転車事故はもちろんのことそれ以外における賠償事故にも適用ができる保険で昔から存在しています。

個別に加入した覚えはなくても、火災保険や自動車保険などに特約として付保されている場合もありますので確認してみてください。

選ぶ基準は

自転車保険加入義務付けの動きを受け、損害保険会社等で売り出されているわけですが、保険料としてはだいたい年間2千円~4千円程度となっています。

保険料自体はそれほど大きく変わりませんので、是非とも選ぶ基準としては賠償保障の限度額が大きいものを選ぶことをお勧めします。

1億、3億という所が多いですが、中には「無制限」としているところもあり、保険の趣旨や近年の高額賠償判例から「無制限」が安心できるのではないかと考えます。

商品選びの参考にしてみてください。

まとめ

高額賠償事故のニュースは非常に大きく取り上げられたので、世間的にも認知しているものと思いました。

しかし、それでも街を歩けばイヤホンをしている、スマホを見ながら運転しているという自転車ユーザーを探すことは容易です。

今回の自治体の取り組みはあくまでも高額賠償金に対する手段。

もちろん、賠償金の補償は加害者だけではなく被害者にとっても重要です。

しかしそれ以前に、自転車を運転する我々が、自転車は一歩間違えば凶器なのだということを認識する、家庭内でしっかりと教育することが大切なのではないでしょうか。

今回はここまで。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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